5月
5月、ゴールデンウイーク中に約束していた”デニーズでメロンパフェ”を食べに、他の皆さんと出かけました。一番豪華なメロンパフェは、なんと1,980円でしたが、久々の外食なので注文しました。食事は無理そうだったのでメロンパフェに全集中です。このころは車いすに座っているのが辛そうだったので、なかなか出て来ないメロンパフェを催促し、一番に出てきました。パフェの背が高すぎて上の方を上手に救えなかったので、職員が介助して上に乗ったメロンをパクパクと食べ、自分で食べられる高さになってからスプーンをパスするとあっという間に平らげていました。高級パフェの感想を聞くと「おいしかった!!」と大満足でしたが座っているのが辛いのか「帰りたい」との事で食事中の他の方を残して車でホームに帰りました。デニーズが美味しかったから、次はロイヤルホストに行きましょう!と約束をしました。食欲はあったりなかったり相変わらず過ごされ、ヨギボーに座って裸の大将やドリフを見ていました。ご家族と往診の先生で話され、辛さを軽減できるように輸血を受けました。在宅で輸血できるとは思わなかったのでありがたかったです。2時間ほどかかったので途中でからだが動き始めてしまい、職員も一緒に付き添いお話ししながら終了しました。この頃には立ち上がることも辛そうで職員が介助することが増えました。中旬頃に通所先に午後の1時間ほど行かれました。お友達や職員の方々とたくさんお話をされてきたようで、とても喜んでいました。帰ってきたころにはへとへとで少し仮眠をとりました。5月後半になると立ちあがることが難しくなり介助することが増えました。体の変化にご本人も戸惑っているようでした。夜間のトイレは危険なのでテープのおむつを使い始めました。日中座っている姿勢から床に落ちてしまうことが何度かあり、気を付けるようになりました。下旬に入ると車いすに移ることも難しくなり、ベッド上に座ってテレビを見るようになりました。痛み止めもさらに強いタイプが処方されていました。職員との会話はできていましたが、ぼーっとすることも増えました。食事や栄養ドリンクは「いらない」と仰ることが増えましたが、声かけやメニュー次第では食べてくれました。ご本人の様子が急に変わってきたのでご家族に連絡し、来れるときは顔を出してほしいとお伝えしました。5月21日夕方に弟さんご家族が5人で来られ、にぎやかにお話しされていました。往診の先生には病状が悪化していると報告がありました。微熱が続き、誕生日会をしましたが大好きなお寿司屋ケーキを、食欲はあっても食べられませんでした。翌日にシャワー浴に入ったのを最後にお風呂には入れなくなりました。その後数日間はベッド上で過ごしていても職員や訪看の方とおしゃべりできていたりました。吸い飲みなどで飲み物は飲めていましたが、次第に水分をとるのが難しくなり、氷を食べてもらったりしました。また呼吸が苦しくなっていたので在宅酸素も入りました。血圧が低くなってきて測るのが難しいこともありました。弟さん夫婦が何度か来られ、一緒に過ごされました。会話はもう難しかったのですが、頷くなどの反応はしてくれました。熱が下がらず辛そうでした。体位交換をしたり、クーリングをしたり、できるだけ辛さを減らせるようにしました。少しずつ様態が悪くなりながらベッドから離れられなくなってから1週間ほどの5月30日、午前中の11時頃に息を引き取りました。午前中から血圧が低く、訪看に来てもらって少しもちなおした後しばらくして様子を見に行くと呼吸が止まっていました。天気のいい日の明るい居室で静かに逝かれました。心肺蘇生はしないお話でしたので往診の先生に連絡し、ご家族にも連絡しました。近隣に済む職員さんにも伝えるとすぐに会いに来てくれました。先生に最後を診ていただき、訪問看護の方にエンゼルケアをしていただき、お化粧もしてもらいました。その日は通所先の職員さんが会いに来る予定の日でした。夕方仕事を終えた職員さんたちがたくさん会いに来てくれました。きれいな寝ているような表情で皆さんに会えてよかったです。ご家族も来られお別れされました。